ナスカの荒野でヒッチハイク 展望台のおばちゃんと私
地上絵が描かれたナスカの平原のど真ん中には、「パンアメリカンハイウェイ」という、アラスカから南米の隅っこまで、(ほぼ)完全に繋がった一本道が走っています。
そして、そのハイウェイ沿いに一個、「ミラドール(展望台)」という物があり、20mくらいの上空から地上絵を眺めることが出来るようになっています。
このミラドールは、ナスカの街から、間寛平以外の人は歩いても走っても行けないようなところにあり、隣町行きのバスに乗って途中下車するのが一番リーズナブルです。お値段2ペソ(60円)
ミラドールにつくと、おばちゃんに入場料1ペソ(30円)を徴収され、上に登るのですが、セスナ機の件ですっかり高所恐怖症になってしまったのか、すっかりビビリに。
写真を撮るのも忘れてしまいました。
足ガクブルで降りてくると、おばちゃんが、
「キーホルダー。5ペソ。安イネ。トモダチ。」
などと、日本語でモノを売ってきます。
メキシコからグアテマラ、エクアドル、ペルーと、スペイン語圏内の人々は、世界中の全ての人がスペイン語をしゃべるのだと決めてかかったように全力でスペイン語で話しかけてきます。
一般人がそうなのは別にいいのですが、観光客相手にモノを売るなら、もう少し言葉を勉強しろとつくづく思っています。
なにせ、インド人の物売りとか、10カ国語くらいを操ります。南米の奴らにも、カレーのスパイスでも煎じて飲ませたくなります。
そんななかで、このいかにも怪しい日本語を久々に聞いて、つい、5ペソで須藤元気キーホルダーを買ってしまいました。私も甘くなったもんだ。
こんなんではいけないと、歩いて15分ほどある「ミラドール ナチュレ(天然の展望台)」へ。
ま、ただの観光客なんてほとんど来ない小山なのですが。
ここからは、地上絵はたいして見えないのですが、夕陽が美しい。
何もない荒野に沈む太陽。。
今日も一日色々あった。これから、夜行で次の街へ行かなくちゃ。。。などと考えていたら、ふと、帰りの交通手段をどうするか考えていないことに気づきました。
ま、パンアメリカンハイウェイは今も変わらずあるわけで、そこを通る車をヒッチハイクすればいいやと軽く構えていたのですが、実際やってみると、ペルー人、全然止まってくれません。
また、観光客を乗せたバスくらいは止まってくれるかと思いきや、轢き殺さんばかりのスピードで軽快に駆け抜けていきます。
「やべえ。。。間寛平ばりにアースマラソンか・。。」
とりあえず、ミラドールのおばちゃんと一緒に車に乗せてもらおうと思い、ミラドールに戻ります。
「ナスカの街に戻りたいんだけど・・・。」
「分った、私に任せておけ」
おばちゃんに感謝しながら、待つこと5分。バスが来ました。
なんだ。バスがあるんじゃないか。。
普通に乗り込んで、席に着くと、おばちゃんが勝手に横に座ります。
「良かったな。私がいなかったら帰れなかったぞ。」
いや、このバスは公共のバスであんたとは全く関係ないから。
あんたがいなくても、普通にバス乗れるから。
なんて説明するのも疲れるのでシカトしてたら、
「おなかが空いた。キャンディーは持ってないか。」
などと聞いてくる。
「ガムは?チョコレートは?」
「チップは?」
うぜえ。
スペイン語がほとんど駄目なため、ペルーで地元の人とほとんどコミュニケーションを取れていないのですが、今残っているペルー人の印象は、金・金・金。くれ・くれ・くれ。
国土が山ばっかりで、高地は原則寒くて、昼暑く夜寒いという厳しい環境。
海沿いの砂漠地帯は、原則灼熱、昼暑く夜寒いというやはり厳しい環境。
農作物を育てるにも、モノを運ぶのにも非常に大変です。
そんななか、遙か昔の人々が残した遺産が多くの観光客を呼び込んで、自分が働くのとは桁違いの金を落としていく。
そんな状況のまっただ中にいる、観光客相手のペルー人は、やっぱこうなっちゃうのかなあ・・・と、メキシコ人やキューバ人の底抜けの明るさから比べて、ちょっと寂しくなってしまうナスカの夜でした。
そんなこんなで、ペルー編おしまい。
マチュピチュをはじめ、観光地は文句なしに素晴らしかったペルー。でも、満足感が100%ではないのは、こんなところから来ている気がします。
次回から、今回の旅で一番治安が悪そうなボリビア編です。



